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パソコン選びはホントたいへん

2016年6月21日

ぼくは視覚障害者関連の情報収集の手段として、視覚障害者向けのメーリングリストにいくつか入っている。
わざわざ自分から見に行かなくても、メーラーさえ開けばいろいろな情報メールが向こうからやってくる。
やはり電子メールは素晴らしい媒体だ。

今回はぼくが入っている視覚障害者向けのメーリングリストの中で、とても勉強になったやりとりがあったのでここでシェアすることにする。

そのやりとりとは以下のようなものである。
ある人がパソコンを買いたいと思っている。
そのパソコンでは6点入力をするのでどんなパソコンを選んだらよいかがわからないというのだ。

6点入力がわからない人のために説明すると…。
6点入力とは、点字に使用される6つの点をそれぞれ特定のキーに割り当て、点字を書く要領でパソコンなどの端末に入力を行う技術のこと。

1つのキーが1文字に対応しているかな入力、2つまたは3つのキーで1つの文字を表現するローマ字入力。
この感覚でいくと、6点入力は文字通り最大6個のキーで1文字を表現するだけだと考えがちだが少し違う。

かな入力やローマ字入力との最大の違いは、6点入力は最大6つのキーの同時押しが求められるところにあるのだ。

Shiftキーなどの特別なものは除いて、たとえば…。
かな入力は各キーが「あ」とか「か」などの特定の文字に対応しているだけなので、決まったキーを1つ押せばそれだけで1文字打ち出すことができる。
ローマ字入力は最大3つのキーで1文字打ち出すが、実はキーを打つ順番が決まっていたりするので、キーボードからみれば1つずつキーをたたかれているのとかわらない。

これに対して、6点入力の場合は、最大6つのキーを同時に押すなど、同時に押すキーの組み合わせで1文字打ち出す。
だから構造的にまったく違うものになる。

しかし、一般的なパソコンのキーボードというのは、Altキーやファンクションキーなどの特別なキー以外は1回ずつキー入力を受け付ける構造になっているものが多い。
つまり何も考えずにパソコンを買ってしまうと、6点入力のできないパソコンに当たる可能性があるということだ。
6点入力でパソコンを使いたい人にとって、6点入力がつかえないパソコンを手にしてしまうという最悪なシナリオは避けたい。

ではどうすればよいのか?

答えは簡単。
買う前に、そのパソコンのキーボードが6つのキーの同時押しを認識するのかどうかを調べればよいのだ。

具体的には、メモ帳などのエディタを開いて、「s」「d」「f」「j」「k」「l」の6つのキーを同時に1回押してみる。
もし6つのキーの同時押しに対応しているのであれば、「sdfjkl」と表示される。

この記事を読んでるあなたも自分のパソコンで試してみよう!
ゲーミングPCとかだったらあっさりクリアできるかも…。

ちなみに表示される文字の順番は問題ではない。
押した6つのキーの文字が表示されていることが大切なのだ。

とりあえずこれがクリアできれば最低ライン突破である。
事情はもっと複雑なのだよワトソンくん(笑)。

実は、ソフトウェアによっては6つ以上のキーの同時押しが求められる場合があるのだ。

それは点字コマンドといって、6点入力にいくつかのキーをプラスすることで、ウィンドウズコマンドを実現したもの。
例えば、上記の「sdfjkl」プラススペースキーで、ウィンドウを閉じるコマンドAltプラスF4を実現していたり。

さらに、漢字を点字で表現した漢点字を入力する6点漢字入力や8点漢字入力なんて世界もある。
このへんになるとぼくもお手上げ。

こんな感じで、視覚障害者やそこにかかわっている人のパソコン選びはたいへんなのだ。

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